スウェーデンハンドセラピーについて思うこと、その1

By: 上條健太郎

スウェーデンハンドセラピーを初めて知ったのはかれこれ10年くらい前だと記憶しています。
その時は少し話を聞いただけで、直感的にではあるものの、自分の事業所で取り入れたいと思うものでした。

というのも、当時横浜にある社会福祉法人で知的障害のある人の生活介護(通所)事業所に勤務しており、利用者がぽつんと一人になってしまう時間が多くあることが気になっていました。
また、落ち着きがない利用者への対応も苦慮することが多く、何か手立てはないものかと考えている時期でもありました。
(福祉に従事している方であれば想像がつくと思いますが…)

という事で早速、デモ体験会を当時の協会に依頼し事業所の職員皆で体験をして、講座の場所を提供するとともに職員にも受講してもらいました。

スウェーデンハンドセラピー導入後

いわゆる自傷がある利用者へハンドセラピーを行った事例を一つ紹介したいと思います。
養護学校を卒業して通所することになった女性の利用者の話です。

この方は在校中に実習に来た時から自傷が激しく、大きな声を出し、体を硬直させ時には自分の手を床に叩きつける、突如として走り出しまた大きな声を出すというような行為が顕著にみられていました。

卒業後、実習に来ていた我が事業所に通所が決まり、通所を開始しましたが、そのような行為は、改善されていませんでした。
当然、「なぜか」と原因を追究するのですが、中々、原因がわからないという悶々という日々が続きました。

本来であれば原因を探り対応策を考えるものだと思いますが、日々女性利用者は勿論の事、職員も原因がわからない中で、行為を止めさせる対応をするという事で疲弊していく日々でした。

原因は定かではないものの、ある種、藁をもつかむ感覚で、その女性利用者にある程度定期的にハンドセラピーを行う事としました
ハンドセラピーを始めた後も自傷行為、大きな声を出すという事は無くなりませんでしたが、気づきを得ることは出来ました。

一つはハンドセラピーを受けている時は自傷行為や大きな声出しというような行為は一切なかったことです。
全てデータ化したわけではないのですが、ハンドセラピーを行った日はその後、帰宅するまで、比較的穏やかかであったと記憶しています。

もう一つは会話ややり取りも受け身でこちらからの問いかけにはこたえるものの、自分から話をすることは皆無でしたが、ハンドセラピーを行っている際はぽつりぽつりと単語で意思を伝えてくることが増えていくのが分かったという事です。

受動的であった様子から能動的に話をするようになったのです。その後、その女性利用者は、古くからお付き合いのある法人へ通所先と住まいを変えましたが、今思い起こすとこの2つの気づきはハンドセラピーの効果として受け止めても良いのではないかと感じています。

 

 

 

 

 

他の事例もいくつかあり、ご紹介もしたいという事と今後の協会に寄せる期待や思いもあるのですが、今日はこの辺にしておきたいと思います。

今、世間ではコロナウィルスにまつわる話題、一辺倒になっていますが、個人として協会として何が出来るかを考えているこの頃です。

 

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